12月上旬は株価調整局面

12月上旬は株価調整局面

12月上旬の需給悪化局面を通過すると、年末高への視界が開ける。今年も同様の展開か。ただスケールがどの程度なのか読めないのが実情だ。

 

1990年から2009年までの20年間において、日経平均がクリスマス意向に月間高値をつけたケースは10回あった。逆に、12月月初から10日までの上旬に安値をつけたケースが8回。

 

上旬が安く、月末が高いというのがこの月の基本的な株価パターンである。昨年は″ドバイショックを受けて日銀が政策転換を決め、一本調子の上昇相場となった。

 

その記憶が生々しいが、11月の急落に対する反動(リバウンド)相場が何らかの形で演じられた、と想像することは容易だ。もちろん、その場合、月間で12%超という目の覚めるような上昇率を記録することはなかっただろう。

SQで波乱に

この12月上旬における株価調整の背景には、いくつかの需給要因がある。

 

まず、第2金曜日(今年は10日)のメジャーSQ(先物などの最終決済日)。ヘッジファンドなどがここに向けて特殊な売買を行つため、先物取引の動きが不目然になりやすく、その影響を受けて現物株にも変動が起こりやすい。

 

売り要因になるのが、米国ミユーチユアルファンドが決算対策に伴って保有している日本株を処分する動き。米国株に比べると、たとえドル建てであっても日本株のパフォーマンスはかなり悪く、。損切り々対象になりやすい。

 

最近では、日本人投資家の税金対策売りもあるが、市場シェアを考えると海外勢の影響がやはり圧倒的だ。

 

さらに、最近になって注目されているのが、保険会社の売り。11月に入って週間250億〜350億円ペースで保険会社の売り越しが続いており、11月29日には保険各社からの大口売をり市場に売り出すと発表した北國銀行が狼狽売りを浴びて急落したケースもある。

 

これは12月の特殊要因ではないが、金融機関の間で持ち合い関係を解消しようとする動ぎが続いていることを示すもの。そのための株式売却もというのがひと区切りになりやすい。「年間を通じてみれば、この12月上旬が最後の需給悪局面。中旬になれば、一巡し、株価も上値の重しが取れてくる」と市場筋は解説する。

 

一方では、日経平均が1万円を回復したことで、「機関投資家の間でも少し先をみて、株を買っておきたいという気持ちが芽生えている」(準大手証券セールストレーダー)といった声も出ている。これをもって潮目の変化というと大げさだが、株価の変化は運用者の心理に影響を与える。

株価1万円台回復で投資家の心理は好転

さて、環境面からは、ソブリンリスクヘの警戒感から売られるユーロが気になるが、ドル・円では2ヵ月ぶりの84円台。もう一段のドル高が進めば、心理的にもフシ目となる85円台に入ってくる。

 

日銀介入時のドル高値85・93円に迫る、あるいは上抜くようならば、世界観がかなり変化してくる。また、クリスマス商戦が想定どおりに盛り上がれば、米国景気にも明るさが出て、株価もドルも上昇すると、期待するムードが市場には広がっている。

 

とはいえ、ユーロの信用不安や中国など新興国の利上げ警戒、朝鮮半島の地政学的リスクなど、続々と登場する不透明要因を克服できるかにかかってくる。

 

市場でいわれる「棹尾の一振」は翌年の相場に対する期待値がそのスケールを決める。年末高への期待が次第に高まりやすい時期ではあるが、今年のスケールはどの程度か。多くの市場関係者は計りかねているのが現状だ。

除菌製品が失速の大幸薬品。コジマは駆け込み需要享受

大幸薬品
前期牽引した除菌製品「クレペリン」が新型インフルエンザ終息で返品膨らむ。「正露丸」などの医薬品事業も国内や中国で低迷。宣伝費増も響く。営業赤字転落。

 

アルプス電気
自動車や家庭用ゲーム機向けに電子部品が伸びる。子会社アルパインのカーナビ伸長も寄与。下期はエコカー補助金切れなど逆風あるが、新興国向け好調で吸収。

 

コジマ
出店3、閉店10計画。エコポイント半減前の駆け込み需要でテレビが伸びる。上期の猛暑によるエアコン好調も寄与。不採算店閉鎖や商品構成改善も後押し。営業益増額。

 

セイコーホールディングス
半導体など電子部品製造Sllの連結化が上乗せ。時計は国内外で安定増のほか、ムーブメント販売も堅調。宣伝費絞り込み続け、営業増益幅拡大。下期1‰=85円想定。

FXにかかわる最新の為替情報

ユーロにかかわる最新為替相場(FX)の情報。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのウェリンク・オランダ中銀総裁は、急上昇している輸入物価の影響でユーロ圏には明らかにインフレリスクが生じているとの認識を示した。マーケット・ニュース・インターナショナル(MNI)が10日、総裁の発言として報じた。ウェリンク総裁は「全てを考慮すると、インフレがECBの目標水準と一致して推移するという基本シナリオは、依然妥当だ。ただ、私見では、現時点で上向きリスクが生じていることは明らかだ」と述べた。